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公式サイトを483か所読んで分かったこと|大手チェーンは全拠点に同じ説明を載せている

就労移行支援(就職に向けた訓練を提供する障害福祉サービス)の公式サイトを、483か所読み終えました。確認は、各事業所の公式サイトに掲載されている文章を事業所ごとに読む方法で行っています。面接に同席する支援は278件で「あり」と書かれていますが、そのうち236件は大手チェーンが全拠点に掲載している同じ一文です。事業所ごとに違う記載があったのは、今回新たに読んだ339件のうち17件にとどまります。本記事では、この483件の内訳と、記載の違いが生まれる理由を整理します。

483か所を読んだ結果

公式サイトを483か所読み終えた時点で、支援の中身に関わる4項目について、記載の有無を集計しました。件数は次の通りです。

  • 面接に同席する支援があると書かれているのは278件です(うち236件はチェーンに共通する文言です)。
  • 企業実習・体験ができると書かれているのは361件あります。
  • 就職後のフォローがあると書かれているのは387件です。
  • 個別支援体制があると書かれているのは326件あります。

いずれも、公式サイトの文章に該当する記載があるかどうかで判定した件数です。ただし、この件数がそのまま支援の充実度を表すわけではありません。同じ文章が何拠点にも使われているケースがあり、その内訳は次の章で説明します。

4項目はそれぞれ指す内容が異なります。面接同席は選考の場に支援員が同行するかどうか、企業実習は入社前に業務を体験できるかどうかという違いです。就職後フォローは入社後の相談先があるかどうか、個別支援体制は訓練内容を一人ひとりに合わせて組めるかどうかを表します。どれを重視するかは、読み手が置かれている状況によって変わります。

同じ説明文が並ぶ理由

278件のうち236件は、大手チェーンが全拠点に同じ説明文を掲載していることによるものです。LITALICOワークスは155拠点、Cocorportは81拠点で、4項目の説明文がそれぞれ全拠点共通です。拠点ごとにページを個別に作るのではなく、共通の仕組みでサイトを構成しているため、支援内容の説明も共通の文章になります。これは手を抜いているのではなく、サイトの作り方の違いです。

複数の拠点を運営する事業者では、本部が用意した文章を各拠点のページに共通で使う運用が一般的です。拠点が増えるほど、ページごとに個別の文章を用意する手間は大きくなるため、共通の文章を使う運用には合理性があります。LITALICOワークスとCocorportも、この共通運用にあたる例です。

チェーンの共通文言による「あり」の件数は、面接同席236件・企業実習259件・就職後フォロー277件・個別支援体制249件です。278件の面接同席のうち236件、361件の企業実習のうち259件というように、4項目とも記載件数の多くをチェーンの共通文言が占めています。事業所が自分の言葉で書いた記載かどうかは、件数の多さだけでは判断できません。

公式サイトの文章を見比べるだけでは、拠点ごとの支援の違いを読み取れない場面があるということです。同じ運営元の複数拠点を比較する場合、説明文が同じであれば、そこから拠点間の違いを判断する材料は得られません。比較に使えるのは、共通文言以外の部分に事業所独自の記載があるかどうかです。

事業所ごとの違いが出たのは17件

今回新たに読んだ339件のうち、4項目について、その事業所ならではの記載があったのは17件にとどまりました。残りは、前章で見たチェーンの共通文言による記載か、4項目とも記載が見つからなかった事業所です。事業所ごとに読み進めたからこそ、この17件という数字が浮かび上がりました。内訳を見ると、13件は特定のチェーンに属さない単独の事業所です。

事業所名は本記事では挙げませんが、17件の傾向を見ると、拠点数の少ない事業所に自分の言葉による記載が目立ちました。共通の仕組みでページを量産するチェーンとは対照的な書き方です。ただし、自分の言葉で書いているかどうかは文章表現の違いであり、支援の質そのものを表す数字ではありません。書き方が独自であることと、支援が手厚いことは別の話です。

この17件という数字は、公式サイトの記載だけで事業所を比べることの限界も示しています。同じ4項目について「あり」と書かれていても、その大半はチェーンに共通する一文であり、事業所ごとの実態を反映した記載とは限りません。文章の量や独自性は事業所の探しやすさを左右しますが、支援の中身そのものを保証するものではありません。

では何を見て選ぶか

ここまでの内容を踏まえると、公式サイトの記載だけでは、事業所を選ぶ決め手にはなりにくいことが分かります。同じ文章を掲載しているチェーンもあれば、自分の言葉で書いている事業所もありますが、書き方の違いは支援の有無を保証しません。公式サイトに記載がない場合も、「支援がない」という意味ではなく、「公式サイトからは確認できない」というだけです。実際の支援内容は、見学や問い合わせで直接尋ねることで確認できます。

同じ4項目について、次のような聞き方で確認できます。

  • 面接に支援員が同席してもらえますか
  • 入社前に企業実習の機会はありますか
  • 就職後の相談先はどこですか
  • 訓練内容は個別に相談できますか

4つの質問は、面接から入社後まで、それぞれ異なる場面に対応する内容です。面接同席は選考時の不安を減らせるかどうかに関わり、企業実習は入社前に仕事内容を確かめられるかどうかに関わります。就職後の相談先は入社後に困ったときの窓口です。個別の相談は、在宅で必要なスキルに合わせて訓練内容を組めるかどうかに関わります。在宅勤務は職場の様子が見えにくいため、場面ごとに確認しておくことが判断の材料になります。

公式サイトの説明文が事業所独自のものか、チェーン共通のものかは、記載を読むだけでは見分けにくいものです。見学や問い合わせであれば、同じ質問を複数の事業所に投げかけ、回答の具体性を比べられます。回答の速さや内容の具体性は、公式サイトの文章だけでは分からない情報です。

在宅就労移行支援ナビでは、在宅に対応する就労移行支援事業所を探せます。公式サイトの記載だけで判断せず、気になる項目は見学や問い合わせで直接尋ねる方法が有効です。最新の受け入れ状況・利用条件・支援内容は、必ず各事業所の公式サイトや自治体の窓口で確認してください。