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在宅就労の賃金優位|地方に住んで都心の給与で働く場合の差額

住んでいる県によって、同じ一般労働者という区分でも賃金の水準は大きく変わります。令和6年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)によると、一般労働者の所定内給与は東京都で403.7千円、宮崎県で259.8千円です。この差は、通勤して働く働き方の中では埋めにくい構造です。在宅就労は住む場所と働く場所を切り離せる働き方であり、地方に住んだまま都心水準の求人にも手が届く選択肢になります。求人を探す範囲を居住県の中に限るか、居住県の外まで広げるかで変わるのは、出会える賃金水準の候補そのものです。本記事では県別の所定内給与の実数から、この差額と在宅就労の関係を整理します。

県によって賃金水準はどれだけ違うか

令和6年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)によると、一般労働者の所定内給与は東京都で403.7千円、宮崎県で259.8千円です。宮城県は298.1千円、全国計は330.4千円であり、47都道府県の中で最も低いのは宮崎県です。

令和6年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)の一般労働者の所定内給与で比べると、東京都と宮崎県の差は月143.9千円(約14.4万円)となります。東京都と宮城県の差は月105.6千円(約10.6万円)です。月額の差に12か月をかけて年換算すると、東京都と宮崎県の差は年1,726.8千円(約172.7万円)、東京都と宮城県の差は年約127万円になります。

同じ一般労働者という区分でも、勤務先の所在地によって所定内給与の水準そのものが変わります。都道府県別の実数は、この差がどの程度の規模かを示す手がかりです。

在宅就労が差額に届く仕組み

通勤して働く場合、選べる勤務先は基本的に自宅から通える範囲に限られます。住んでいる県の賃金水準が、そのまま使える求人の賃金水準になります。通勤時間や交通手段の制約がある分、勤務先の候補は地理的に狭まりやすい構造です。

在宅就労は、住む場所と働く場所を切り離す働き方です。勤務先の所在地が東京都であっても、本人は宮崎県や宮城県に住んだまま就業できます。前段で示した所定内給与の差額は、通勤という制約を外した時に選択肢として届く範囲に入ります。

ここで前提になるのが、在宅で働ける状態に本人が仕上がっていることです。就労移行支援(就職に向けた訓練を提供する障害福祉サービス)には、在宅での利用があります。訓練の段階から在宅で取り組んできた人は、就職活動に入る時点ですでにリモート勤務に適応した状態です。通所で訓練を受けてきた人が在宅の仕事に応募する場合、生活リズムやオンラインでのやり取りに慣れているかどうかで差が出やすくなります。在宅就労が差額に届くかどうかは、求人の有無だけで決まりません。応募する側が在宅勤務に適応した状態で就職活動に入れるかどうかにも左右されます。

注意点

この記事で示した所定内給与は、令和6年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)による一般労働者の県別の値です。障害者雇用における賃金の調査ではありません。一般労働者の統計と障害者雇用の統計は調査対象が異なるため、同じ水準をそのまま期待できる数字ではありません。

実際に得られる賃金は、勤務時間・雇用形態・職種・担当する業務によって大きく変わります。同じ在宅就労という働き方の中でも、フルタイムか短時間か、正社員か契約社員か、どの職種でどの業務を担当するかによって水準に差が出ます。県別の所定内給与という大きな枠組みの内側にも、個人ごとの条件による幅が生じる構造です。県別の所定内給与の差は、在宅就労で広がる選択肢の幅を示す目安として捉える数字です。

在宅就労の求人条件や実際の賃金水準は、応募先の事業所や企業によって異なります。最新の受け入れ状況・利用条件・支援内容は、必ず各事業所の公式サイトや自治体の窓口で確認してください。