完全在宅に対応する就労移行支援(就職に向けた訓練を提供する障害福祉サービス)事業所は、全国に36か所あります。所在は14県で、通所を前提としないため、居住する県に対象が無くても検討できる働き方です。同じ「在宅」でも、訓練だけが対象の事業所と、就職後の勤務まで在宅で完結する事業所とでは範囲が違い、在宅可の429か所、在宅訓練に対応する465か所とは数の意味が異なります。本記事で整理するのは、36か所の内訳と、選ぶときの確認点です。
完全在宅対応・在宅可・在宅訓練対応の違い
在宅に関する区分は3つあり、対応する範囲がそれぞれ異なります。「在宅訓練対応」は就労移行支援の訓練を自宅で受けられる事業所で、全国465か所です。「在宅可」は在宅での対応に応じる事業所で429か所、「完全在宅対応」はこのうち訓練から就職後の勤務までを在宅で進められる36か所を指します。訓練だけが在宅で完結し、就職活動や就職後の勤務には通所が前提となる事業所がある一方、完全在宅対応は訓練から就職後の勤務までを通所を伴わずに進められる区分です。3つの数字のうち、完全在宅対応の36か所がもっとも限定された範囲にあたります。同じ「在宅」という表記でも、対象に含む段階によって事業所の数は変わります。事業所を探す際に必要なのは、どの区分に当てはまるかを区別する視点です。
36か所の県別分布
完全在宅対応の36か所は、14県に分布しています。もっとも多いのは神奈川県の8か所で、次いで宮城県の6か所です。内訳は次のとおりです。
- 神奈川県8か所
- 宮城県6か所
- 千葉県4か所
- 東京都4か所
- 大阪府3か所
- 埼玉県2か所
- 福島県2か所
- 山形県1か所
- 兵庫県1か所
- 茨城県1か所
- 愛知県1か所
- 鹿児島県1か所
- 大分県1か所
- 岩手県1か所
神奈川・千葉・東京・埼玉の首都圏に多い一方、宮城・福島・山形・岩手の東北、大阪・兵庫の関西、茨城・愛知・鹿児島・大分にも点在しています。完全在宅対応は通所を前提としないため、居住県に候補が無い場合でも、全国36か所の中から検討できます。
選ぶときの確認点
完全在宅対応であっても、月1回以上の対面での評価は制度上必須です。この対面は、支援員が利用者の自宅や近隣まで訪問する方法と、利用者が事業所へ来所する方法のどちらもあり得ます。採用している方法は事業所ごとに違うため、「在宅」という表記だけで訪問対応と判断せず、対面評価の方法を確認したうえで検討してください。
対面の方法は、公式サイトの利用条件やよくある質問のページに記載されている場合があります。記載が見当たらない場合は、事業所への問い合わせによる確認も一つの方法です。
あわせて、完全在宅対応の36か所には、就職後の定着支援(就職後の職場定着をサポートする仕組み)の記載がすべてにあります。対面評価の方法とあわせて確認しておきたい項目です。完全在宅対応の36か所に該当がない場合でも、在宅可の429か所や在宅訓練に対応する465か所まで対象を広げると、選択肢は増えます。
県別の一覧は在宅就労移行支援ナビで確認できます。本記事の実数は、当サイトの収録データの集計(2026年8月時点)によるものです。最新の受け入れ状況・利用条件・支援内容は、必ず各事業所の公式サイトや自治体の窓口で確認してください。