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地方在住×在宅就労のモデル県|宮城に6事業所ある構造

宮城県は、地方に住んだまま在宅で働く条件が揃った県です。就労移行支援(就職に向けた訓練を提供する障害福祉サービス)の完全在宅対応(訓練から就職活動まで在宅だけで完結できる事業所の区分)は、宮城県内に6か所あります。全国36か所のうち、神奈川県の8か所に次ぐ2位です。在宅で働ける事業所が身近にあるかどうかは、地方在住者にとって仕事の選択肢の広さに直結します。本記事では、事業所数・賃金水準・通勤時間の実数から、宮城モデルの構造を整理します。

宮城の完全在宅対応は6か所

宮城県内で完全在宅対応に区分される事業所は6か所です。全国では36か所あり、都道府県別では神奈川県の8か所が最多で、宮城県はそれに次ぐ2位にあたります。

首都圏に含まれる神奈川県と異なり、宮城県は東北地方に位置する県です。地方に区分される県でありながら、全国順位で2位に入っている点に、宮城県の特徴が表れています。

当サイトの収録データでは、宮城県内の事業所は67件です(2026年8月時点)。このうち6か所が完全在宅対応に区分されています。完全在宅対応は、通所を前提とする事業所と違い、事業所の所在地から離れて暮らす場合でも検討できる区分です。全国順位で見ても、宮城県は在宅で働く選択肢が集まっている県だと分かります。

賃金水準の差を在宅で越える

在宅就労を選ぶと、居住地による賃金の差に届く可能性があります。令和6年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)によると、一般労働者の所定内給与(残業代等を除いた基本の給与額)は、宮城県で298.1千円、東京都で403.7千円です。差は月105.6千円で、年間では約127万円になります。

この差は、同じ仕事内容であっても、勤務先の所在地によって給与水準が変わる構造を表しています。宮城県内の求人だけを対象にする場合と、東京都に拠点がある企業の在宅求人まで対象を広げる場合とでは、応募できる賃金水準の幅が変わります。

この数字は、宮城県在住と東京都在住の一般労働者を比較した値であり、障害者雇用の平均賃金ではありません。実際の賃金は、勤務時間・雇用形態・職種・担当業務によって個人ごとに変わります。差額の数字は、選択肢の幅を示す目安として読み取れます。

地域別最低賃金(厚生労働省・令和7年度改定)でも、宮城県は時給1,038円、東京都は1,226円で、差は188円です。最低賃金という働き方の土台になる水準でも、都道府県によって差があります。最低賃金の差も、所定内給与の差と同じ方向を示しています。

所定内給与の差と最低賃金の差は、対象にしている労働者の範囲が異なります。所定内給与は一般労働者全体の値であり、最低賃金は働き方の土台となる下限の値です。範囲は違っても、宮城県と東京都の間に賃金水準の差があるという方向は共通しています。

住む場所と働く場所を切り離せる在宅就労は、この差に手が届く働き方です。宮城県に住んだまま、東京都水準の求人に応募できる可能性が広がります。

通勤時間の視点

在宅就労は、通勤にかかる時間をゼロにできる働き方です。令和3年社会生活基本調査(総務省)によると、10歳以上で通勤・通学をしている人の平日1日当たり(往復)の通勤時間は、宮城県で73分(1時間13分)です。週5日×48週で年間に換算すると292時間になります。

この73分は、通勤・通学をしている人の平均であり、すでに在宅で働いている人は含まれていません。通所を前提に事業所を選んだ場合、この時間は毎日の生活に組み込まれ続けます。

在宅就労を選んだ場合、通勤にあてていたはずの73分を、訓練や生活の他の場面に振り向けられます。292時間という数字は、1年を通じて積み重なる時間の大きさを示しています。賃金と同様に、通勤時間も在宅就労が変えられる要素の一つです。

宮城モデルの意味

宮城県の特徴は、事業所数・賃金・通勤の3つの実数が、地方に住んだまま在宅で働く条件として揃っている点です。完全在宅対応6か所という数字は、全国36か所の中でも神奈川県に次ぐ位置にあります。賃金と通勤の差は、在宅就労によって埋められる可能性がある差として、事業所数の多さと組み合わさっています。

完全在宅対応の事業所は、居住する都道府県を問わず検討できます。宮城県在住でない場合も、全国36か所という選択肢の中から探せます。宮城県の実数は、地方在住のまま在宅就労を選ぶ場合の一つのモデルです。

事業所ごとに、対応できる訓練内容や在宅の範囲は異なります。宮城モデルが示すのは選択肢の存在であり、個々の事業所の詳細は公式サイトの情報が基準になります。

宮城県以外に住んでいる場合も、賃金・通勤・事業所数の3つの視点で自分の住む県を見直せます。完全在宅対応の事業所数が少ない県であっても、全国36か所という選択肢の中に、応募できる事業所が含まれている場合があります。

宮城県内外を問わず、完全在宅対応の事業所を探す場合は、在宅就労移行支援ナビで確認できます。最新の受け入れ状況・利用条件・支援内容は、必ず各事業所の公式サイトや自治体の窓口で確認してください。